絶望名人カフカの人生論
「絶望名人カフカの人生論」
19-20世紀にプラハに存在していたフランツ・カフカの人生論を簡単に紹介した本。
1時間ぐらいでぱぱっと読める割に意外と面白い。
人生の様々なイベントに対する絶望の名言が書かれており、カフカは自分の人生に対して圧倒的に絶望している。悲観的なのである。
しかしこの考え方は我々日本人にとって重要のように感じる。
自分なんて、自分の人生なんてなんてことはない、何者でもない、代わりはいくらでもいるんだっていう考え方は重要だ。
重要なだけでなく、私を含めた大抵の人間が事実そうである。
私達のような人間がいなくなっても、世の中は廻り続け、自分の代わりは無限に存在する。
何もここまで悲観的になる必要はないけれども、こういう考え方も少しは持つべきではないだろうか。
こういう考え方を持っていれば、仕事などで
「この仕事は私はやらなきゃいけない。だから残業しないと~~」みたいなことが減っていくんじゃないかな。
それが回り回って日本の経済の発展につながるかもしれない。
話を戻そう。
カフカは自分の人生に圧倒的に絶望しており、弱者のように感じられるかもしれない。
しかし私はカフカが本当に強い心を持っていたのだと思った。
普通自分の人生に絶望なんかしていないで、何も考えずに周りに流されていたほうが楽である。
しかしカフカには、自分の絶望を圧倒的に貫く強さがあった。
そういう強さに人は魅力を感じてるのではないかな。