Freakonomics:ヤバイ経済学
Freakonomics:ヤバイ経済学 レビュー
- 作者: スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/04/27
- メディア: 単行本
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大学院の授業で借りた「ヤバイ経済学」を読んだのでその感想を書こうと思う。
この本は一貫して、我々の身近な問題、その中でも特に犯罪や不正、を経済学的な観点から解き明かそうとしている。
ここで使われている経済学的な観点とはインセンティブのことである。
とても面白い本であり、著者であるスティーヴン・D・レヴィットの着眼点や発想の自由さに驚いた。
この本の中でも特に私が面白いと感じたのは、犯罪の減少についての章である。
様々な専門家が犯罪の減少の原因は、好景気や警察による取締の強化であると述べる中、著者は全く違う見解を示している。
それは、中絶の合法化である。
すなわち中絶が合法化されることによって犯罪者予備軍が減った、ということだ。
この本を読めば、これが理にかなっていることが理解できるだろう。
この本には、人種差別や相撲の八百長などの世間で言うところのタブーな問題について、データを元に精確な分析をしている。
確かにこういったタブーの問題に触れるのは勇気がいるが、これからの時代はこういう問題に踏み入っていかなければいけないような気がする。